“いいもの”を長く

最近流れているフォルクスワーゲンのTVCMに、「いいものを長く」というタイトルのものがあります。

古き良き、ドイツの町並み

時計、カメラ、靴、スーツケース、包丁、ギター、自転車、金庫など、質実剛健な一流品が次々に映し出され、そのバックに「いいものを長く使う。それが本当のエコ。」というナレーションが入ります。

言わずと知れた、ドイツの名品ライカ。

このCM、見た方も多いと思います。

私は最初に見た時、途中まで何のCMかわかりませんでした。

でも映像がとても綺麗で、1秒ごとくらいに切り替わるアイテムに目が離せないつくりに、「よく出来たCMだなぁ」と思いました。

CMに出ている、リモワのスーツケース。

ギターは日本のモーリスが出ています。

ドイツ・ヘンケルの包丁。

さて、なぜ今回このCMの話をしているかというと、最初に映る時計は、「SINN 603.EZM-3」なんです。
スーツを着た男性が、この時計を見ながら空港かどこかを歩いているシーンで、腕元が映ります。

Model 603.EZM-3

【ムーブメント】
・自動巻28,800振動
・マグネチック・フィールド・プロテクションにより80,000A/mまで磁気防護
・特殊オイル66-228使用

【機能】
・時・分・秒(センターセコンド)
・デイト表示

【ケース】
・ケース:ステンレススチール
・風防:サファイアガラス
・逆回転防止ベゼル
・リューズ:ねじ込み式
・防水性能:50気圧防水
・ドライカプセルを組み込んだ除湿テクノロジー
・放電腐食防止のプロテクトガス充填

【サイズ】
・ケースサイズ:直径40mm×厚さ13m
■ 税込価格 ¥280,350(本体価格 ¥267,000)

CMの最初に登場することと、他の製品より長く映ることで、ジンの時計が一番インパクトありですね。

このCMにはドイツ製のものばかりでなく、日本のギターやイギリスの靴、イタリアの自転車など世界各国の一流品が使われています。

そんな中、ジンの時計が使われていることに最初少し驚き、そして嬉しく思いました。

ジンは創業50年と、高級時計メーカーの中では比較的若いブランドです。
そんなジンが選ばれたのは、ものづくりに対する確固たる哲学を持ち、独自の技術開発を続けているからだろう。と想像しています。

たしかに、この時計には長く愛用できる要素がたくさん詰まっています。

防水性、耐磁性、除湿テクノロジーなどのスペックから、飽きのこないシンプルなデザインまで“一生ものの男のアイテム”と呼べる時計だと思います。

特にこのEZMシリーズは、ドイツの対テロリズム特殊部隊GSG-9の要請で開発され、実戦装備品として納入されたSINN 403.EZM-2 GSG-9の流れをくんでいます。

EZM(アインザッツ・ツァイト・メッサー)とは、
アインザッツは危険を冒す出撃・出動を意味し、ツァイトは時刻、メッサーは計測機器を意味します。

言い換えれば、“出撃用計測機器”です。
ジンの哲学である、「使うためだけの時計」づくりの延長線上の時計といえます。

このモデルの他にも、税関特殊戦闘部隊(EZM-1)、国境警備隊ダイバー部隊(EZM-2 & EZM-2B)、消防レスキュー部隊(EZM-4)、などがこれまでに開発されています。

ここで少し脱線して、「ドイツGSG-9」についてお話ししましょう。

1972年のミュンヘンオリンピックでパレスチナ過激派がイスラエル選手団を人質にし、全員を殺害するオリンピック史上最悪の事件が発生しました。
ドイツ内務省は事件後、テロに対する特殊部隊設立を議会に提言。1か月に満たない異例の早さでGSG-9が設立されました。

GSG9は他の部隊と異なり、有事の際は首相、内務大臣が直接指令を出せます。

その任務内容から隊員には、ダイビング、スカイダイビング、爆弾処理、射撃、通信等すべてにおいてのスペシャリストであることが求められています。
メンバーは内務省の警察局に属す選りすぐりの人材で構成されています。
行動部隊員は、身分はもとより、自らの顔を公表することは一切許されず、GSG-9という組織の存在だけが知られています。

ちなみに、最近ドラマなどにもよく出てくる、日本の警察特殊急襲部隊“SAT”創設の際、ドイツのGSG-9に隊員を派遣して研修を受けたそうです。

SATの装備品はGSG-9とほとんど同じで、拳銃にH&K USPやシグ・ザウエルP226、グロック19など。短機関銃にH&K MP5シリーズ。どの銃もドイツの名作ですね。

H&K MP5。デザインも秀逸で、まさに“機能美”です。

その他の主要装備として、2000年の西鉄バスジャック事件の際に使用されてよく知られるようになった、スタングレネード(特殊音響閃光弾)もGSG-9、SATともに実戦で使用しています。

ま、そんな極限状態での特殊任務ですから、腕時計も普通のものではダメなようで、「使うためだけの時計」をコンセプトにしたジンに要請があったんでしょうね。

・ ・ ・
このCMのコンセプトである、「いいものを長く」は、私たちUMAKIでもよく口にしています。

高価な一流品を扱っているからこそ、お客様に長く愛用していただきたい。

そのため、UMAKIでは時計の機械保証を5年間に延長し、傷ついたケースやブレスを無料で、新品のように磨き上げるサービスを行っています。

before

after

たとえば、時計の磨き仕上げはロレックスのサービスセンターに出すと25,000円、ブルガリのサービスセンターに出すと36,000円かかりますが、
ウマキでお求めいただいた時計は、この磨きを無料で行っています。


自社工房にはいつも職人がいて、お客様が時計をお持ち込みになったらすぐに作業に取り掛かっています。

それはすべて、“いいものを長く”使っていただきたいという思いの表れなんです。

やはり、国やジャンルが違っても、ものづくりに対する気持ちは共通なんだな、と改めて感じさせてくれるCMでした。

ちなみに、このCMで気づいたこと。
SINN 603はミリタリーウォッチですが、ビジネスマンのスーツスタイルにもよく似合うんですね。

EYE JEWELRY UMAKI